『わたし いる』佐野洋子作

1 古本市

先日、幼稚園で古本整理があったので

数冊いただいてきました

その中に

『わたし いる』という本がありました

作者は『100万回生きたねこ』で有名な佐野洋子さん

1987年10月25日初版発行とありますので

かなり古い本ですね

30年以上まえ?

今のお母さんたちは、この本のことを誰も知らないようでした

かくいう私も、知りませんでしたが^^

たまたま、整理予定の古本リストを持っていたので

前もって、リストにある本を調べることができたのは幸運でした

この『わたし いる』が

たいそう評価の高い本だと知れたわけですから

そもそも、幼稚園ママたちは、絵本以外の本にはあまり興味がないのか

古本コーナーは閑散としたものでした

そして、やはり売れ残る『わたし いる』

誰も欲しがらないのならと、しばらく待ってから

ありがたくいただいて帰ったというわけです

段ボールのカバーに包まれた『わたし いる』を手にしたとき

ちょっと、どきどきするくらい嬉しかった^^

 

2 「ひみつ」というお話

『わたし いる』には、7つのお話が収録されています

最初のお話は「ひみつ」

女の子がふたりで、木目の模様を見て、木目の穴を見て

何を思い、感じるのか

その、子供の心情が刻銘に描かれています

その描写は本当に素晴らしいです

あまりに素晴らしくて、食事中にもかかわらず

頼まれてもいないのに、子どもに読み聞かせてしまいました

上の子は、思った通り完全に引き込まれていました

下の子は、想像力が豊かなので、怖くなってしまったようです

お風呂の時に思い出して、半泣きになってしまいました

 

3 「じーじーかたん」というお話

「ひみつ」の次は「じーじーかたん」

これも、すごかったです

小学校から、毎日一人で帰ってくる女の子の話なのですが

読みながら私は何か、フラッシュバックのようなものを見ました

 

うちの上の子が1年生の時

私は、あまりにも帰り道に時間のかかる息子が心配になり

こっそり後をつけてみたことがあります

その息子の姿が、そのまま「じーじーかたん」の中にありました

お話の主人公は女の子ですが

佐野洋子さんは、うちの息子を

モニタリングしていたのはないかと思うほど

主人公の女の子は、息子にそっくりでした

佐野さんがこの「じーじーかたん」を書かれたのは

30年以上も前のこと・・・

そんなことはありえないのですが

どうして、うちの息子のことを知っているの?

そう問いたくなるくらいでした

 

そして、ほどなくして気づいたのが

その姿は

実は幼いころの私でもあったのです

 

きっと皆さんも、幼いころのご自身を見つけられると思います

そして、いろんなことを思い出されると思います

お子さんが、今まさにその世界を生きている真っ最中だという

素晴らしい事実にも気づかれるでしょう

 

是非、図書館や本屋さんで見かけられたら

読んでみてください^^

<Sponosered Link>


コメントを残す